ご相談事例

【プレミアム・プログラム】5回を経て
自立した新しい生活に向けて歩み出した
ご相談者様のカウンセリングプロセスを紹介します。

※実際に担当したカウンセラーの記録を元に、個人情報に配慮して整理し直した実例です

ご相談の経緯

都内金融系企業に勤務するBさん(30代)

小さな頃から成績もよく優秀だったBさんは、大学卒業後に金融系企業に就職し、上司にも同僚にも認められる「仕事ができる人」でした。お付き合いをしている彼との結婚を考えるようにもなり、これからキャリアと結婚生活をどう両立していこうか、そのような岐路に立っていました。

順風満帆に見えるBさんでしたが、がんばっても不十分だという感覚に包まれ、心の中はいつも満たされない思いと、これでいいのかという不安感でいっぱいでした。

担当するプロジェクトを成功させるために、朝早くから夜遅くまで頑張っていたBさんは、ある朝、提出した書類にミスがあり、上司に注意されてしまいます。落ち込んでいるBさんを励まそうと「そんなにがんばらなくてもいいよ」と声をかけた同僚に対し、Bさんは抑えきれない怒りを感じて「あなたには言われたくない!」と怒鳴ってしまいます。頭では悪意ではないと理解できるのですが、バカにされたように感じて怒りが増し、なかなかゆるすことができません。同時にそんな自分を情けなく思い、落ち込みもひどくなっていきました。

自分ではコントロールできない激しい怒りと落ち込み、また普段から感じていた、がんばっても不十分という感覚、満たされない思い、不安感をどうにかしたいと、I.C.A.にお問合せをいただきました。

まずは【ベーシック・プログラム】を通して、Bさんの来歴や育ってきた環境およびテーマを確認し、続いて「親毒デトックス・プログラム」へと進んでいただきました。

プログラムをスタート

プログラムをスタート

(各回においてI.C.A.が独自に開発したチャートを用いて気づきを深めていきます)

1回目:日常生活に影響する「親毒」

現在、Bさんが考えていること、感じていること、日常生活を不自由にしている思考や行動のパターンなどをチャートに書き込んでもらいながら、カウンセリングを進める。
親から引き継がれた世界観・価値観の影響を受け、過剰反応を繰り返しているという現状にBさんが客観的に気づけるよう「親毒デトックス」の具体的な目標を設定。

ホームワーク
  • 「過剰反応ダイアリー」を継続的に記入し「悪循環パターン」を確認する
  • 「悪循環パターン」の原点となったものを検討する

Bさんは今回だけでなく、これまでも同じような場面で怒りと落ち込みを感じ、さらにがんばる、あるいは相手を避けるといったパターンを繰り返してきたこと、そして「完璧でなければならない」という考えがあったことがわかってきました。またこの考えが、生まれ育った家族や環境の中で入り込んだ「親毒」の影響であり、「デトックス」していく対象となることを理解されました。

2回目:世代間連鎖する「親毒」

Bさんがこれまで気づいていなかった、“毒”の源となっている世界観を特定し、よいものに置き換えるためのカウンセリングとワークを進める。
Bさんの“心の叫び”をとらえ、表出するプロセスを進める。

ホームワーク
  • 「心の叫び」をどのように受け止めてもらいたかったのか検討する。

「完璧でなければならない」という考えの土台となっているのは「本当の私は価値がないとされる世界」にBさんが生きており、それはBさんがお母さんから受け継いだ「母の人生」そのものだということに気づいていきます。「価値あるものとされるためにがんばり抜く」ことをBさんは決心していたのです。
しかし、繰り返し起こる過剰反応の中に共通する「心の叫び」は「そのままの私を認めてほしい」というものでした。そしてこの仕組みに気づいたBさんは深く納得し、表情がやわらいだように見えました。

3回目:デトックス後の「コア:新しい世界観・価値基準・行動原理」

“親毒”をデトックスした後の、Bさん自身の新しいセルフ・イメージ、新しいアイデンティティの存在を知り、新しい世界観を土台にできるようカウンセリングを進める。

ホームワーク
  • 新しい世界観のイメージを深める
  • 現在の世界観、価値観、行動原理を確認する

カウンセリングの中でBさんは「心の叫び」に応える「私の存在そのものに価値がある」という真実を受け取っていきます。この新しい世界観を土台にするとき、今まで束縛されていた「完璧でなければならない」という考えから解放され、心の中の閉ざされた部分が少しずつ開かれ、日常生活をもっと力を抜いて軽やかに生きられるかもしれない、そんな希望を抱くようになっていきました。

4回目:自分自身で選択する生き方

“毒”となっていた過去の世界観の連鎖を断ち切り、新しい世界観を「選択」できることを知るカウンセリングを進める。
Bさんが自分の意思で自由に選択できるよう、選択肢となる“人生の2つのコース”を整理する。

ホームワーク
  • 選択肢となる“人生の2つのコース”を完成させ、どちらを選択したいか検討する。

知らず知らずのうちに受け継いでいた「母の人生」とその延長線上にあったBさんの日常生活。あらためて整理をし、Bさんは「自分の人生」を生きたいと強く願うようになっていきました。
「本当の私は価値がないとされる世界」における生き方と、「私の存在そのものに価値がある世界」における生き方を、それぞれチャートに整理し、その選択権は自分自身にあることを受け取っていきます。

5回目:新しい日常生活のスタート

“毒”に支配された過去の価値観から解放され、リニューアルされた世界観による新しいライフ・スタイルをスタートさせる。
新しい世界観を効果的に強化するためのゴールとステップを策定し、自分自身の個性や賜物から自己理解を深めるサポートをカウンセリングでおこなう。

ホームワーク
  • ゴールを明確にイメージし、策定したステップに取り組み始める。
  • 「本当の自分らしさ」と「本当のオリジナルの人生」を再確認する。

Bさんは、「母の人生」から解き放たれ、「自分の人生」を生きることを選択されました。そして、新しいライフ・スタイルを築き上げるために取り組むゴールとステップを明確にし、自分の個性や賜物を通して「本当の私」を深く理解して、ライフ・スタイル・チェンジの大きな一歩を踏み出されました。これから具体的に取り組むことが明確になり、すっきりとした面持ちで5回のセッションを終えました。

「本当のオリジナルな人生」を歩み始めたBさん

プログラムを通して、自分を苦しめていたものを理解し、本当の自分らしさを知ったBさんは、母親から受け継いだ「価値あるものとされるためにがんばり抜く人生」を「やめる決心」をしました。そして古い習慣を脱ぎ捨て、新しい生き方を身につけるトレーニングを続けています。職場でもわからないことや困ったことを上司や同僚に相談したり、助けを求めたりすることができるようになり、「本当の自由」を経験しながら日常生活を送ることができるようになりました。

そして初めて、人生は勝ち負けでなく、「自分らしく」生きても何も失わないし、何も壊れない、むしろよいものが与えられるということを経験していきました。その結果、Bさんの才能と賜物が生かされ、「プロジェクトマネージャー」を任されるようになりました。また、結婚生活においても、夫と協力し合いながら幸せに暮らしているそうです。

これまでを振り返り、Bさんは「会社でのあのできごとがなければ、カウンセリングを受けることもなく、虚勢をはらずに自分らしく生きる私の人生はあり得ませんでした」と話してくださいました。生活の中で顔をのぞかせる「大人気ない」感情やふるまいを通して、神様は私たちに、「本当のオリジナルな人生」への扉に気づかせようとしてくださっているのかもしれません。

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